Terapagosの名前の由来・設定考察
結局何だったの?を考える回
Terapagos (Normal Form)
Pokemon Violet
“It’s thought that this Pokémon lived in ancient Paldea until it got caught in seismic shifts and went extinct.”
詳しい内容は “続きを読む” から。
概要
第九世代DLCで登場した、テラパゴスです。
存在自体は本編でも仄めかされており、DLCの目玉となると考えられていました。
実際に『ゼロの秘宝』最後に登場するものの、詳しい設定はほとんど語られないままとなってしまいました。
段階的に変化する3つの姿を持つ伝説相当のポケモンで、専用技・テラクラスターに加えてそれぞれの姿に専用の特性があります。
また、特性とは別に、通常は各タイプ1回のみのステラタイプによる強化を無制限に受けられるという固有の能力も持ちます。
名前の由来
Terapagos (Tera Pokemon)
Terra “大地” + Galapagos “ガラパゴス” と思われます。
極めて大きい数字の単位である tera も含まれているかもしれません。
galápago はスペイン語で「亀」を表す名詞でもあります(tortuga の方が一般的なよう)。
ガラパゴスと言えば、絶滅に瀕しているガラパゴスゾウガメが有名です。
諸島の各島に生息する亜種もしくは別種に分かれるらしく、単純に一つの種類ということではないようです。
リクガメが目立つものの、ガラパゴス諸島はアオウミガメが多く見られる地域でもあります。
テラパゴスは姿によってリクガメに見えるときもウミガメに見えるときもあるので、「亀(galápagos)」という概念なのかもしれません。
図鑑説明と設定
“It’s thought that this Pokémon lived in ancient Paldea until it got caught in seismic shifts and went extinct.”
“地殻変動に巻き込まれて絶滅するまで、このポケモンは古代のパルデアに生きていたと考えられている。”
パルデアにテラスタルの結晶を残して消えた、古代のポケモンらしいというのは本編の情報から見て取れます。
作中で登場するのは確認される最後の生き残りと思われ、この個体はオス固定です。
ガラパゴスゾウガメの一種であるピンタゾウガメの最後の一頭が、Lonesome George と呼ばれるオスの個体であったことを元としているかもしれません。
テラパゴスは内部的にはメス個体も存在するように設定されているらしく、偶然生き残った個体がオスであったということのようです。
実際、『HOME』のGTSの検索条件では、テラパゴスのメスを指定することができます(もちろん交換は成立しませんが)。
作中でメス固定であるオーガポンの方は性別選択ができず、種族上でメス固定らしいというのがちょっとした雑学ですね。
時空間を捻じ曲げる力があるようなので本当に絶滅しているとは考えづらいものの、現代のパルデアに残されたのはただ一匹としてもよさそうです。
Terapagos (Terastal Form)
Pokemon Violet
“The shell is made of crystallized Terastal energy. When struck by a move, this shell absorbs the move’s energy and transfers it to Terapagos.”
“殻はテラスタルエネルギーによって作られている。技に打たれたとき、この殻がその技の力を吸収し、テラパゴスに転送する。”
専用特性の Tera Shell “テラスシェル” は、HPが全て残っているときに当たった技を強制的にいまひとつだったことにするものです。
マルチスケイルと異なり抜群の技もいまひとつ扱い(実質1/4)にできるものの、地味にいろめがねの踏み倒し効果は受けます。
このポケモンについて特筆すべき点として、英語版のフォルムの名前が form 表記となっていることが挙げられます。
基本的に伝説のポケモンは forme、一般ポケモンに form という区別がされているため、テラパゴスは世界観上、異常に強い一般ポケモンということになります。
実際、テラスタルなしでは期待外れの力しか出せないことが描写されているため、本来は弱いポケモンということなのかもしれません。
ちなみに、逆の例外は forme の綴りを与えられているギルガルドです。
Terapagos (Stellar Form)
Pokemon Scarlet
“In this form, Terapagos resembles the world as the ancients saw it, and its Terastal energy is abnormally amplified.”
“この姿にあって、テラパゴスは古代の人々が見た世界に似ており、テラスタルエネルギーは異常に増幅されている。”
図鑑の記述にもある通り、「世界を亀が支えている」という世界観を表す図のような姿となっています。
ここへ来て stellar “星の” というモチーフが追加され、最上部に星のような結晶が生じる他、周囲の各タイプの結晶も輝いています。
頭上に星が輝き、大地の周りを星々が回るという、天動説の化身のような姿です。
この姿の専用特性は発動時に天気とフィールドを全て消滅させる Teraform Zero “ゼロフォーミング” です。
テラパゴスの能力
本編ではあまり触れられなかったテラパゴスの生態ですが、大体以下の3つと考えられます。
- 大地のエネルギーを濃縮(増幅)し結晶化させる
- 結晶地帯を広げることで自身に有利な環境を作り出す
- 結晶には異なる世界の可能性を取り出す作用がある
おそらく、本体は非力なため、周りの環境を自身の扱える結晶に溢れるものに変える(ゼロフォーミング)のがテラパゴスという種の戦略です。
世界線を繋げるような効果は結晶による副次的なものではないでしょうか。
すでに築かれた多大な量の結晶がある環境でなければ、本当に大したポケモンではないのだと思われます。
一方で十分な量の結晶は時空間や世界線を超えて点を繋げる力があり、周囲の存在の願望や想像にこれは影響を受けるものと見られます。
あり得る世界を引き摺り出すという点で、可能世界論に通じるものがあります。
短く正確に説明することが難しいのですが、命題の真偽を議論する上で現実とは異なるがあり得る世界を考える、というものです。
詳しくは外部の説明に投げることとします。
なお、テラパゴスの結晶はどうも侵食して自己増殖しているようにも思えます。
てらす池などは明らかに一人の持ち込める量の結晶ではないですね。
近いうちパルデアとイッシュは結晶に沈むかもしれません。
さて、今週のポケモンはテラパゴスでした。
Pokemon Dayを前に、とりあえず今世代をまとめておきたいと思いました。
テラパゴスが伝説ではないとすると、それこそパルデアは土着の伝説ポケモンが不在ですね。
それでは、来週もまたよろしくお願いします。