Eelekrtossの名前の由来・設定考察
楽しそうに飛び跳ねていた頃の彼を返して
Eelektross
Pokemon White Version
“They crawl out of the ocean using their arms. They will attack prey on shore and immediately drag it into the ocean.”
詳しい内容は “続きを読む” から。
概要
第五世代で登場した、シビルドンです。
それまでいそうでいなかった、単電気でふゆうによる弱点なしのポケモンです。
ドット絵が極まったと言えるBWのポケモンとして、戦闘中常に落ち着きなく体を光らせつつ跳ねています。
ゲーチスの手持ちで初見となりやすいことも含め、そのインパクトは大きいのではないでしょうか。
また、単電気とその風貌に反して、異例なほど広い技範囲も大きな特徴です。
平然と火を吹く他、格闘技まで使いこなすなんとも器用なポケモンです。
名前の由来
Eelektross (EleFish Pokemon)
Eel “ウナギ” + Electric “電気の” + Boss “親玉” という説があります。
前2つはともかく、boss は英語の用法としてもちょっと違和感があります。
親玉という訳を仮に当てましたが、それだと head っぽいですね。
一応、日本語の「ドン」を首領と取れば対応しないでもないです。
(毎度、ドンの類は由来の扱いに困りますが……)
目にした中では gross “グロい” がかなりしっくりくるとはいえ、若干かわいそうなので保留にしたいと思います。
個性的な表記のされた分類名の EleFish も特徴的です。
おそらく造語で、検索すると一応 elephant + fish の怪物が出てきます。
どことなく Eel Fish に見えるようにするという意図もあるかもしれません。
図鑑説明と設定
“They crawl out of the ocean using their arms. They will attack prey on shore and immediately drag it into the ocean.”
“両腕を使って、海から這い出る。岸辺で獲物を襲撃し、即座に海へ引き摺り込む。”
武闘派だしなんの生き物だかわかりません。
と思いきや、ウナギは皮膚呼吸ができるので陸上でも短時間なら問題ないそうです。へぇ。
崖を登ることすらできるらしく、それが「鰻登り」とのこと。
ただ、もはや電気さえ使う気の無いこの説明文を見ると、日本語名は怪物の「ドン」、英語も gross でいいような気もしてきます。
ウナギとヤツメとデンキ
タイプや名前から明らかな通り、彼らはデンキウナギなわけですが、その風貌はヤツメウナギです。
ところが、これら2種類は、ウナギとは若干(見方によってはかなり)違った生き物です。
デンキウナギは全長の4/5を発電器官が占め、最大でスタンガンほどの威力の電気を発生させます。
電気で隠れている獲物の筋肉を痙攣させて発見したりと、かなり器用に電気を使えるらしいです。
一方のヤツメウナギは、魚としての分類が議論になるくらいの位置にいる古い系統の生物です。
顎はなく、目の後ろに(本来は7つの)孔があるというあたり、デザインはこちら寄りですね。
どうも eel という語が「なんかヌルっとした長い魚」みたいなイメージらしく、かなり雑に使われるようです。
ウツボだとかチンアナゴも eel の一種という、学術抜きにした日本人の感性にしてもかなり雑な言葉です。
ただ、ヤツメウナギだけは lamprey という名前で eel がつかないこともある点で、一線を画しているとも言えます。
なお、シラスがウナギになるのに若干飛躍を感じますが、ウナギの稚魚は「シラスウナギ」と呼ばれるのでそのつもりなら不思議はありません。
ただ、これは「ウナギ」の特徴なので、上の2種とはまた違う種の特徴を備えていることになります。
ある意味、言葉の広すぎる指示対象がモチーフとも言える、奇妙なポケモンです。
さて、今週のポケモンはシビルドンでした。
本当は土用の丑の日で書き始めたのですが、eel の考察で潰れてしまいました。
相変わらず英語より生物の話しかしていない気がしますが、それはそれで面白いので私はありかと思っています。
持ち越された内容が少しあるのですが、いつか使われるのでしょうか。
それでは、来週もまたよろしくお願いします。
参考文献
Bulbapedia
Wikipedia Lamprey Electric eel
Wikipedia日本語版 ニホンウナギ レプトケファルス