Centiskorchの名前の由来・設定考察
急激に暖かくなってきましたね
虫がたくさん飛んでいて避けるのが大変です
Centiskorch
Pokemon Shield
“While its burning body is already dangerous on its own, this excessively hostile Pokémon also has large and very sharp fangs.”
詳しい内容は “続きを読む” から。
概要
第八世代で登場した、マルヤクデです。
ウルガモス以来、実に10年来になる炎・虫の複合です。
ねっとうを覚える水でない(ボルケニオンを除く)炎としても、同期のセキタンザンと共にBW以来となります。
進化前のヤクデはジムで捕獲チャンスがあるものの、素の出現率が低いという珍しいタイプのレアポケモンです。
キョダイ形態を持ち、多くの場合はストーリーで最初に対峙するキョダイマックスポケモンになります。
名前の由来
Centiskorch (Radiator Pokemon)
Centipede “百足” + Scorch “焦がす” と思われます。
名前自体は割とそのままです。
スペルのcがkに化けていることに関しては熱線の単位など多少当たりましたが、意味のあるものには行きつきませんでした。
単に、英語に普通は発生しないスペルで固有名詞の様相を出そうとしているだけかもしれません。
分類名の radiator “放熱器” に見られるデザインがどちらかというと魅力のポケモンではないでしょうか。
ラジエータは電熱線などを蛇行させることで表面積を増やし、排熱させる機構です。
エンジンなどを冷やす他、暖房目的でも使われ、設定的には後者が近いと言えそうです。
生物にしてはどうも機械的な腹の模様や、頭の差込み方向もしくは電流の向きのような矢印も、このモチーフと思われます。
ヤスデ?ムカデ?
語学のために立ち上げたサイトのはずなのにまたもこの生物知識のコーナーです
とはいえ、今回は日本語名がどう考えてもヤスデな以上、避けて通れないと言えます。
結論としてはかなりムカデ寄りの両方です。
進化前のヤクデと、通常形態に関しては明らかにムカデです。
ムカデは一つの節に足が一対なのに対して、ヤスデは二対生えているらしく、通常マルヤクデは一対です。
英語名を含め、日本語以外では名前もムカデになっています。
二対の足ということでヤスデの方が足が多くなりやすいようで、英語でもムカデの centi- “100の-” に対して millipede “ヤスデ(千の足)” です。
余談ですが、ゲジゲジ(ゲジ)は足が長いものだそうで、やはりこれも違います。
図鑑説明と設定
“While its burning body is already dangerous on its own, this excessively hostile Pokémon also has large and very sharp fangs.”
“燃える体はそれ自体すでに危険なものの、この過剰なほどに敵対的なポケモンは大きくとても鋭い牙も持つ。”
hostile “敵性の” は交戦を含む敵対関係を表します。
ゲームだと中立NPCが殴られるなどして敵に転じるのが become hostile ですね
この説明文だけ見ると超危険な害虫で、強い顎を持ち攻撃的というのもヤスデではなくムカデの特徴になります。
実はヤスデは外見が一般受けしないだけで特に危険な虫ではないそうです。
Gigantamax Centiskorch
Pokemon Shield
“The heat that comes off a Gigantamax Centiskorch may destabilize air currents. Sometimes it can even cause storms.”
“キョダイマルヤクデから放たれる熱は気流を不安定にすることもある。それは時に暴風さえ引き起こしうる。”
キョダイ形態はというと、若干だけヤスデです。
「1つの節に足2対」というヤスデの特徴がこちらでは見られます。
一方でムカデの要素も増加しているところがあり、デザインと専用技両方に表れています。
デザイン面としては、律儀にモデルを数えた人によれば、公式の表現通りに100本になっています。
これは文字通りに centipede “百足” ということになります。
専用のキョダイ技は G-Max Centiferno “キョダイヒャッカ” で、こちらも「100」です。
centipede に inferno “灼熱(地獄)” と見られ、完全な造語のキョダイ技はこれだけです。
日本語のキョダイ技はキョダイ + 漢字二文字(で書ける名前)で統一されており、「百火」のようです。
そのため、微妙に言い逃れの線を残しつつ、大半はムカデというデザインとここでは結論したいと思います。
こちらの形態では電熱線要素も強化されており、攻撃時にはもはや生物とは思えない動きでラジエータの形になって熱で発光します。
今週はかなり書きたい題材を書いた内容になります。
ムカデを電熱線にしたら面白いというのは誰が思いついたのでしょうか。
個人的には今作の良デザインの最上位層に入ると思っています。
キョダイ形態も次回作で捨てられそうと考えると残念で、なんとか続投を期待したいところです。
それでは、来週もまたよろしくお願いします。