Pokemon of the Week 306: Grimmsnarl

Grimmsnarlの名前の由来・設定考察

虫タイプ以外を摑まされた者はサポートに回るしかない

Grimmsnarl
“Its hairs work like muscle fibers. When its hairs unfurl, they latch on to opponents, ensnaring them as tentacles would.”

Pokemon Shield

詳しい内容は “続きを読む” から。

概要

第八世代で登場した、オーロンゲです。

ブリムオンとはどことなく対応するポケモンとして扱われています。

見た目に反して特性・いたずらごころを持ち補助に優れ、また、悪複合のため同特性の相手からの変化技は受け付けません。

攻撃力もまあ侮れない程度にはあり、補助要員としてかなり人気の高いポケモンです。

なぜか進化前も別の技を持っていたため2つの専用技を持っているポケモンでしたが、オーロンゲのソウルクラッシュはテツノブジンも獲得しました。


名前の由来

Grimmsnarl (Bulk Up Pokemon)

Grimoire “黒魔術書” + Snarl “唸る” と思われます。

Snarl は技:バークアウトの英語名で、分類名の Bulk Up はビルドアップの英語名です。

Grimoire に関連する語は、意外にも「文法」で使われる grammar です。

現代ではあまりにも「文法」のイメージが強いですが、言われてみると「学び/語法」という原義は魔術的なものと相性がような気もします。

Grimoire はフランス語からの直接借用のようですが、gramarye “魔術” という現代ではほぼ使われない語もあるようです。

また、スコットランド語経由で glamour “魅力, 魔術” とも関連している可能性があるそうです。

Glamorous “魅惑的な” という派生系もある語ですね。

RとLは全く違う音だ、などと言う人もいますが、音声分類的にも一定の類似点がありますし、このように入れ替わってもおかしくはないのでしょう。

日本語の方は、おそらく 大 + ロン毛 に、もしかすると Oberon (オベロン/オーベロン)が含まれるかもしれません。

Oberon はシェイクスピア『真夏の夜の夢』でも知られる妖精の王で、人間に対して割と自己中心的に悪戯を仕掛ける様子が描かれています。

妖精というと現代日本では好意的なイメージが多そうですが、元々の位置付けはおそらく(人型の)超常的で神に連ならないもの、で妖怪などと変わらなそうです。

悪魔とまでは行かないまでも、別段人間に対して常に恩恵があるものではない立ち位置といった感じかと思います。

この点、自然神みたいなもので、実際のところポケモン全般がこれに近いはずです。


図鑑説明と設定

“Its hairs work like muscle fibers. When its hairs unfurl, they latch on to opponents, ensnaring them as tentacles would. “

“髪が筋繊維のようにはたらく。髪は解けると敵を掴み、触手がするように捕える。”

非力な体に筋繊維のような髪を纏って力を補ったり、それを使って敵を捉えたりなどするそうです。

ただ、この「髪を操る」というのに何の元ネタがあるのかは把握できていません。

そこそこ見かける異能ではあるのですが、元ネタとして説得力のある範囲で元祖のようなものがどうにも見つかりません。

Bulbapedia の方では聖書に登場する超人である Samson が挙げられていますが、あれは別に髪自体を操る能力ではないので少し違う気がします。

神の力が宿っており、それを切り落とさない限りは超人、というのとはやはり違いますね。


Gigantamax Grimmsnarl
“Gigantamax energy has caused more hair to sprout all over its body. With the added strength, it can jump over the world’s tallest building.”

Pokemon Shield

“キョダイマックスの力がより多くの髪が全身に伸びるようにした。さらなる力をもって、世界一高い建物すら飛び越えることができる。”

東京タワーに懲りたのか、具体名は出していませんね。

現状、この世界で一番高いのはドバイの Burj Khalifa というビルの828mだそうです。

ここまで疑いもなく hair を「髪」としてきましたが、実は hair は頭の毛髪に限りませんね。

日本語の説明でも「髪の毛」になっていますし「ロン毛」なので当然のようにこうしてきましたが、実は体毛全般を表していたのかもしれません。

『剣盾』は英語ベースのところが見受けられるので、もしかすると「体毛」が元々意図されていた可能性もあります。


さて、今週のポケモンはオーロンゲでした。

ミュウツーは強くて結構なのですが、せっかく人ごとにタイプが違ったのが活きないのはいかがなものでしょうか。

完全サポートならテラスタルを切らないでも貢献できたので、せっかくの自分のタイプを変えたくない場合はそれが選択肢ですね。

それでは、来週もまたよろしくお願いします。

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参考文献

Bulbapedia
Wikipedia Oberon Samson List of tallest buildings
Online Etymology Dictionary

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