Pokemon of the Week 324: Miraidon

Miraidonの名前の由来・設定考察

今年はドラゴンの年ですね。随分長いことカイリュー年な気がしますが。

Miraidon
“This seems to be the Iron Serpent mentioned in an old book. The Iron Serpent is said to have turned the land to ash with its lightning.”

Pokemon Violet

詳しい内容は “続きを読む” から。

概要

第九世代『バイオレット』のパッケージポケモン、ミライドンです。

特に伝説が語られているでもなく乗り物にしている印象も強いものの、性能的にはかなりとんでもない部類に入るポケモンです。

相方のコライドンと異なり、エレキフィールドで一致技が恩恵を受ける一方、電気を弱点とするタイプは存外多くないため専用技の弱点特攻は多少活きにくいです。

『SM』のコスモッグとまた違った事情で2体手に入るのも特徴で、戦闘での運用上は専ら2体目を使うことになります。

4足で駆け回るコライドンに比べて、真っ直ぐブレずに進むのでおそらくこちらの方が快適だと思います。


名前の由来

Miraidon (Paradox Pokemon)

未来 + ride “乗り物” + -ドン と思われます。

-ドンについては日本語の怪獣を表す接尾辞として取り扱っていいと思います。

もしかすると関連することとして、古代の巨大なサメ、メガロドンなどの名前についている -odon という形式があります。

これはギリシア語の「歯」から来ているらしく、おそらく直接のつながりは(多くの怪獣についても)ないです。

可能性としては、巨大な生物の一例として命名時に -odon がついた生物名が参照され、定着されたということは考えられそうです。

『SV』になって日本語ベースの命名がまた増えてきましたが、パッケージポケモンが明確に日本語を含むというのも象徴的ですね。

六、七、八世代と日本語以外が続いていたので、それこそイッシュの第五世代以来でしょうか。


図鑑説明と設定

“This seems to be the Iron Serpent mentioned in an old book. The Iron Serpent is said to have turned the land to ash with its lightning.”

“これが古い本で言及されているテツノオロチのようだ。テツノオロチは電光で土地を灰に帰したと言われている。”

ミライドンやコライドンに他のパラドックスポケモンのような名称がないわけではなく、図鑑では当初からその名前が確認できました。

『蒼』DLCのあるイベントでも、元々はこのポケモンがテツノオロチと認識されていたことがわかります。

イベントの内容を踏まえると、博士は特にこのポケモンを贔屓して別名を与えたのではなく、すでに伝え聞いていた現代名を使っていただけ、ということになります。

それはそれで命名時点が因果の中で宙に浮いている状態になり、この名前自体がここの文脈でいうところのパラドックスの1つであると言えるのでしょう。

ハドロンエンジン

ミライドンの性能を強化しているのが、専用特性の Hadron Engine です。

ハドロンというのは、クォークという素粒子同士が結びついて構成されているものだそうです。

原子内にある陽子や中性子もハドロンの一種らしく、これらはクォーク同士が結びつく力で結合している、とのことです。

現在では特殊な衝突実験で観測するにとどまるらしく、それによるエンジンというのが未来の超技術であることを示しているのではないでしょうか。

まあ、未来種が人造なのかもわかりませんし、超常が溢れる伝説ポケモンの中で何を、というのはあります。

なお、相方の Orichalcum Pulse “ひひいろのこどう” は、いわゆるオリハルコン、過去にあったと考えられていた幻の素材です。

日緋色、というには微妙ですが、実際は銅の合金だったらしく、おそらくは赤色だったのではないかと思われます。

ハドロンが紫色なわけではないでしょうが……


Miraidon (Low-Power Mode)
“It was given the name Miraidon by the professor who discovered it. Its ecology and other details are unknown.”

Pokemon Violet

“発見した博士によって、ミライドンという名を与えられた。生態や他の詳細は未知である。”

あの世界での時系列で普通に考えれば博士が命名したことになるので、特に矛盾はないでしょう。

そもそもパラドックスポケモン全般の説明文がかなり支離滅裂なため、(少なくとも『SV』の)図鑑はあの世界での情報と見ていいかと思います。

ちなみに、未来種は『小型で残酷な』と描写される通り、現代種より小さくなっている特徴があります。

しかし、ライドの関係か、ミライドンのみが現代種よりも大型化しています。

それどころか、尻尾までの全長で判定されている(レックウザ的な測定法)せいか、実は数値上はコライドンよりも大きくなっています。

能力的にも他と一線を画するため、未来種の中でも特異な種族なのでしょう。


さて、今年最初のポケモンはミライドンでした。

特殊な機会に特殊なポケモンは当てていきたいですね。ネタ切れの一方で半端に消費したくないネタもあるので……

それでは、今年もよろしくお願いいたします。

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参考文献

Online Etymology Dictionary
Wikipedia

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