Pokemon of the Week 43: Zeraora

Zeraoraの名前の由来・設定考察

遅くなりましたが、お盆休みだったので映画を見てきました。
家族連ればかりで浮きました。

Zeraora 
“It electrifies its claws and tears its opponents apart with them. Even if they dodge its attack, they’ll be electrocuted by the flying sparks.”

※映画のネタバレを含みます。ご注意ください。




概要

第七世代、USUMで追加されたポケモン、ゼラオラです。
現状、最新の幻のポケモンになります。

異例の世代途中でのポケモン追加に伴い、同じ世代ながらサンムーンでは受け取ることもできないという異例の幻になりました。

色々な背景があるのでしょうが、SM→USUMが早かったのもあり、各所で指摘されている通りやや子供に不親切な仕様かもしれません。

禁止級とはいえ非メガでは異常なほど高い素早さと、格闘技を扱える故の電気としてはユニークな攻撃範囲が特徴です。

優秀な物理電気技を専用技として独占しているポケモンの一匹にもなっています。


名前の由来

かなりの難問ですが、海外Bulbapediaでは
Zarra “アラビア語:放射する/輝く/敵に攻め込む” + 虎 または Tora “フェロー語:雷” としています。

なお、上記のリンク先から zarra を直接Google翻訳などすると「ボタン」という訳になります。
しかし、Wiktionaryを参照するに、多義語なり同音異義語のようです。

この説の中でファロー語は話者が限られるであろうことと、前半と意味が被ることから可能性は低めかと思います。

これ以外を考える場合、ポケモンでは技・はどうだんの Aura Sphere をはじめ、「波導」の訳語になっている aura “オーラ” がありえるかもしれません。

他には、「ジョジョの奇妙な冒険」ではないですが、専用技・プラズマフィストにかけて日本語の「オラ(掛け声)/オラつく」も一つの可能性でしょう。

ほとんど外国語を採用することが通例となっている幻のポケモンの中では珍しく、日本語を含む名前である可能性は高そうです。


図鑑説明と設定

“爪を帯電させて、それらによって相手を引き裂く。敵はその攻撃を避けようとも、飛び散る閃光によって感電させられるだろう。”

electrify “帯電させる” ですが、「痺れるような(演技などを)する」という意味で、心理的に衝撃を与える意味合いでも使われます。

対して後半の electrocute は execute “処刑する” とも関連し、致命的な程度に感電させる、という意味になります。

electric “電気の” 、electronic “電子工学の”、electrical “電動の” など、electro-は豊富で紛らわしい単語ばかりです。

説明文の内容の話ですが、どちらのバージョンのものも相手を引き裂くことについています。

ここまで攻撃的な説明ばかりを加えられる幻のポケモンは今までにいなかったため、ここでもまた異例な存在だと言えます。

2018の映画について

※ここからは完全に個人の感想です

映画でも人間に対して敵対的に描かれるシーンの多いゼラオラでした。

一部の悪人だけでなく、人間側が全面的に悪いというのは今までになかったと思います。

ストーリーはテーマが分かりやすく王道で、個人的には良作の部類に入ると思います。

多くの人間キャラが活躍するのは、アニメと連動しない独自映画の強みではないでしょうか。

特に、カガチとウソッキーの話は重点的に描かれ、キャラも立っておりほぼ主人公でした。
研究者くんも保護者ラッキーと共になかなか良いキャラでしたね。

ただ、おばあさんとブルー周りの話や、一貫して人間に敵対していたゼラオラがなぜラルゴだけは助けたのか、などやや描写不足を感じた点も一方ではあります。

ただ、時間の制約もありますし、もしかしたら私に読み取れていないものがある可能性もあります。

それと、大人の視点だとゼラオラのキャラ付けも気になるかも?と思います。

ポケモンたちを守り、人間を恨んでいる山の主がいる、という設定は筋書きに必要だったと思いますが、ゼラオラは若干キャラが合っていないような気がします。

特に、最後に人間と和解するシーンでアップになったとき、あまりにも美少年なのでそちらが気になってしまい…
この役回りならもう少し風格が欲しかったという感想があります。

とはいえ、新ポケモンは周りの子供の反応を見るに重大なポイントであることは確かでしょうし、ポケモンのファン層を考えると必要なことではないでしょうか。

しかし、最後にちょっと登場しただけのルギアにはやや無理やりの感があります。
しかも(その過程があったとはいえ)テーマを破壊する単独の超能力を発揮するのは…

去年のストーリーを通して追われる伝説としてのホウオウと、影としてのマーシャドーと比べると、その伝説のポケモン独自の設定とテーマが噛み合う登場ができていなかったように思われるのはやや残念ではあります。

来年はミュウツーの逆襲リメイクのようですし、人間だけでなくポケモンも輝く作品になることを期待しています。


さて、映画の感想が長文になってしまいましたが、今週は今年の映画のポケモン、ゼラオラでした。

ファミリーの真ん中で変な目で見られながらも、来年も複数台の3DS(もしかしてSwitch?)でポケモンを受け取る不審者をやりたいと思います。

それでは、来週もまたよろしくお願いします。

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