Joltikの名前の由来・設定考察
ポケモンカードが流行っている様子ですね?
9月最初のポケモンは、こちらです。
Joltik
“Since it can’t generate its own electricity, it sticks onto large-bodied Pokémon and absorbs static electricity.”
翻訳・解説は “続きを読む” から!
概要
第五世代で登場したポケモン、バチュルです。
BWの情報の初期の初期から動画で存在が確認されていたデンチュラの進化前となります。
本編ではNのポケモンの一匹として戦い、BW2では野生に帰った彼の個体を捕獲することもできます。
ポケモンカードでは、技「よるのこうしん」を持つポケモンの筆頭で、条件次第で素早く200以上のダメージを出せる強カードのようです。
なお、英語版での「よるのこうしん」は Night March です。
名前の由来
Jolt “衝撃(を与える)” + Tick “ダニ” と思われます。
jolt は主に、精神的ショックを与える意味で使われます。
比較的、不快なショックを意味することが多いですが、必ずではありません。
Joltと電気
バチュルの他にサンダースの英語名にも使われているJolt、実は語源的に電気と関わりがある訳ではないようです。
しかし、近年では電撃と関連づけられて使われることが多い模様です。
Googleの英語検索で jolt を打ち込むと、実にサジェストの半数以上をポケモンが占める結果になります。
初代でサンダースの名前に使われて以来、世界で一大コンテンツであるポケモンが意味の方向性を変えていった可能性も否定できません。
ただ、jolt = 電撃、はポケモンの前から定着していたようです。
まず、電気ショック、などと言うように、電気と衝撃が認知的に近いために意味変化が起こった可能性は高いのではないでしょうか。
それに加えて、ポケモン以前の文化面からの影響も考えられます。
まず、Jolt Cola なるアメリカのエナジードリンクが存在しているらしく、これのロゴが雷です。
こちらの発売が1985年のため、ポケモンの初出より早いです。
(1987時点で雷のマークの採用を確認)
ポケモンに占領されたGoogleサジェストの中で生き残る程度なので、現地では市民権を得ている飲み物なのでしょう。
加えて、「トランスフォーマー」に登場するロボット(?)の一体が Jolt と言うそうです。(初出は1994年)
こちらが電気を利用して攻撃するキャラクターらしいです。
「電撃」への意味変化と文化については鶏と卵ではあります。
とはいえ、商品名や固有名詞が言語に与える影響力は確かに存在するため、少なくとも一定の相互関係にあるとは言えるのではないでしょうか。
図鑑説明と設定
“自分自身の電気を生み出すことができないため、大きな体のポケモンにくっついて静電気を吸い取る。”
its own electricity に関しては、自分の(使う)電気という感じでしょう。
名前の由来でも述べたように、このポケモンのメインのモデルは tick “ダニ” なのですね。
生態を見るとそれが如実に現れています。
だとすると、日本語名の由来は
バチバチ(電気の擬音語) + チュー(吸うときの擬音語)
という擬音語セットになるのではないでしょうか。
それに加えて、進化後の「タランチュラ」とも語感を似せている、多くの要素を含んだネーミングになります。
なお、ゲームなんかでは割とクモが甲高い声で鳴いているのを聞くことがあります。
クモも摩擦によって音を出す器官を持っているようで、一応「鳴き声」に当たるものは存在するらしいです。(出典:クモ画像注意)
この甲高い「チュルチュル」のような摩擦音も、一応日本語名の由来の一つとして考えられるかと思います。
ですが、通常は人間の耳では聞こえない程度の高さになるらしく、日常で聞こえることはまずないのでしょう。
ゲームのモンスターのような化け物サイズのクモであればその分発する音も低くなるでしょう。
それを考えると、巨大なクモが人間の可聴領域の鳴き声を出すこと自体は、一応理にかなっていると言えます。
…完全にクモの話をしてしまいましたが、バチュルはダニである、ということだったと思います。
今週は、流行りのポケモンカードで活躍しているらしい、バチュルを扱いました。
単体性能の低いポケモンが揃うことで強くなっていくのは楽しそうですね。
イラストの雰囲気も相まって、個人的に一番気になるデッキです。
それでは、来週もまたよろしくお願いします。