Torkoalの名前の由来・設定考察
到底10月の気温ではない。
Torkoal
Pokemon Moon
“If the fire burning within its shell goes out, it will die. Those who wish to raise one in their home must always keep something flammable at hand.”
詳しい内容は “続きを読む” から。
概要
第三世代で登場した、コータスです。
無進化で生息場所が限られるため、割とスルーされがちなのではないでしょうか。
そういったポケモンにスポットが当たるように、アニメレギュラーは選ばれているのかもしれません。
第七世代から、同世代の伝説が持っていた強特性・ひでりを獲得しました。
攻撃力の数値は平凡なものの、極端に遅いためトリックルーム補助からのふんかが特にダブルで強力です。
名前の由来
Torkoal (Coal Pokemon)
Tortoise “リクガメ” + Coal “石炭” と思われます。
亀のポケモンが多すぎてこれはもはや語ることがないです。
イギリスの一部では、元日に石炭(など)を持って家を訪れる風習があるそうです。
First-foot、最初の訪問者、という文化です。
実際には石炭だけでなく、銀のコイン、shortbread (クッキーのような菓子)、black bun (フルーツケーキ)、ウィスキーなどから選びます。
その年に食物や幸運がもたらされるように、とのことで、石炭は暖かい年になるように、という意味らしいです。
石炭とエネルギー
石炭は、紀元前数世紀から人間に利用されていたらしい燃料です。
金属の精錬や、生活上の料理や暖房として古くから使用されてきました。
さらに大きな役割を持ち始めるのは、産業革命以降です。
従来は水車でのエネルギーが主でしたが、立地の限られるそれに代わって石炭と蒸気機関が重要な動力源になります。
イギリスは石炭が豊富であり、一時は世界の石炭の5/6を産出していたとも言われています。
産業や、さらには戦争によって動力源としての石炭は国際的に重要となります。
EUの前身であるECのそのまた前身として、European Coal and Steel Community があるのもその表れの1つと言えるはずです。
鉱毒や大気汚染などの影響は他に譲るとして、石炭の重要性は石油やガスといった他のエネルギー源の充実に従って低下していきます。
イギリスでも、2017年には産業革命以来、初めて石炭を発電に使わない日が訪れたとされています。
思えば、『剣盾』のストーリーの1つにエネルギー問題がありました。
イギリスがモチーフなので炭鉱のステージが複数あったのも当然と言えます。
また、水車の田舎から始まり、蒸気機関の街、電力の発展した街、謎の未来エネルギーという場面展開も意図されたものでしょうか。
図鑑説明と設定
“If the fire burning within its shell goes out, it will die. Those who wish to raise one in their home must always keep something flammable at hand.”
“甲羅の中で燃えている炎が消えると、死んでしまう。家で育てたい人は、いつも何か燃えるものを手元に置いておかなければならない。”
ヒトカゲと同じ死因ですね。
謎の莫大なエネルギーを自家生産しているポケモンと、軽率に死ぬポケモンがいる気がします。
ちなみに、『UM』では石炭が枯渇すると動けなくなる、という記述になっています。
どちらの記述も取るとすると後は火が消えるまで座して死を待つのみ…悲しい
さて、今週のポケモンはコータスでした。
10月だというのに真夏日なのは何か定義を見直した方が良いのではないでしょうか。
寒ければ着ればいいので、どちらかというと冬に傾いてほしいものです。
それでは、来週もまたよろしくお願いします。
参考文献
Wikipedia First-foot Coal mining in the United Kingdom History of coal mining
Online Etymology Dictionary