Beautiflyの名前の由来・設定考察
いつの間にか日が伸びて、虫も多くなってきましたね。
そんな今週のポケモンはこちらです。
Beautifly
“It has an aggressive nature. It stabs prey with its long, narrow mouth to drain the prey’s fluids.”
翻訳・解説は “続きを読む” から!
概要
第三世代の序盤虫、アゲハントです。
この系統は個体によって分岐する進化であることが特徴的です。
アニメでも、対になるドクケイルとともにレギュラーの手持ちとして登場していました。
アニメでの活躍の反面、本家のゲームでは今ひとつ不遇な感じが否めません。
相方には一応、優秀な特性があることを踏まえると結構悲惨です。
とはいえ、対戦で強いだけが魅力ではないのがポケモンです。
アニメのヒロインの手持ちとして登場しただけでも、十分すぎる程に報われているのかもしれません。
図鑑説明と設定
“攻撃的な性格を持つ。体液を吸い出すため、その長く細い口で獲物を突き刺す。”
なんというか、衝撃ですね。
もっと平和なポケモンのイメージがありましたが…
進化による登録時にも図鑑説明が表示されるようになったのはサンムーンからです。
今までは、なかなか野生で出現しない進化後の図鑑を読む人は今まで少なかったのではないでしょうか。
このようなポケモン図鑑も含め、細かいテキストまで読み込むと色々な設定を掘り出せるゲームは好きです。
ついでに、drain “排出する” は私の持論では数少ない、ゲームの意味で覚えると誤解を招く単語の一つです。
ポケモンでもGiga DrainやDraining Kissなど、吸収して「取り入れる」部分に焦点を当てがちですが、実際はエネルギーなどを「流れ出させる」部分に焦点があります。
回復は、ついでに流れ出たそれをもらう、という感じです。
ポケモンの食性
ポケモンが何を食べているのか、というのはなかなかゲーム内では触れられない謎です。
その上、同じポケモンでも食べ物の設定に一貫性がないこともあります。
このポケモンで言えば、上の説明文では獲物を捕食すると言われている他、花の蜜を吸うとの記述もあります。
そして、アニメではポケモンフーズ(原料不明)を食べていたはずです。
人間の管理下での合成食はともかく、自然界でも二種類の食事が言及されているのは特徴的です。
生物学には知識がないのでなんとも言えませんが、現実の生物でも主食が複数あるというのは普通なのでしょうか?
余談ですが、サンムーン発売後に少し話題になった通り、最近は「ポケモンはポケモンを食べる」という設定が明言されています。
このことは、ポケモン世界にはポケモン以外の動物はいるのか、という問題にも繋がってきそうです。
近年ではインドぞう問題もないですし、ポケモンの生態系はそれだけで完結させるとの意思が感じられます。
すると、分類名の動物などが謎になりますが、そこは仕方ないのかもしれません。
名前の由来
Beautifully “美しく” + Fly “飛ぶ” + Butterfly “蝶” と思われます。
butterfly にすでに fly があるため、わざわざ fly を含むかは少し迷いました。
ですが、名前全体が副詞beautifullyの形を取っているため、動詞を含んで修飾を完成させた方が綺麗な感じがするので上記の形にしてあります。
このように、複数の単語で別の1単語を示唆する面白いネーミングになっているのが英語版ですが、日本語版には別の要素があります。
日本語名は、アゲハ + hunt “狩る” で、先ほどの説明にあった攻撃的な性質がちゃんと含まれています。
ちなみに、図鑑説明によるとアゲハントの攻撃的な面は「一面」というレベルではなく常にかなり凶暴なようで、
aggressive nature “攻撃的な性格”の他、
attacks ferociously “猛烈に攻撃する”、
savage “獰猛な”
と結構な言われようです。
アニメではそんな印象はありませんでしたが…
まあヒロインの手持ちなので、相手を刺して体液を吸っているわけにはいかないですよね…
さて、今週は、意外にも残酷な性質のポケモン、アゲハントを扱いました。
こんな生態で1m近くありますが、さて、気づかぬ間に忍び寄る小さな虫か、巨大な虫、どちらが怖いのでしょうか。
私は両方遠慮したいです。
それでは、来週もまたよろしくお願いします。