Pokemon of the Week 32: Alolan Exeggutor

Exeggutorの名前の由来・設定考察

最新作のピカブイが発表されましたね!
今週はその広告塔を担っている、このポケモンです。

Exeggutor  
“As it grew taller and taller, it outgrew its reliance on psychic powers, while within it awakened the power of the sleeping dragon.”

未だかつてない縦長の説明欄。




概要

初代で登場したポケモン、ナッシーのアローラの姿です。

原種とはタイプが異なる他、やや物理攻撃力が高いです。

その強烈な外見のインパクトでアローラの姿の先陣を切り、Twitterをはじめ大きな波紋を広げました。

そんな一発屋かと思いきや、Switchのピカブイの宣伝のため、GOに襲来し、再び世界中を爆笑させています。

同じネタで復活したその姿、まさに「フェニックス」です。


図鑑説明と設定

“背丈が高くなっていくにつれて、内なる眠れるドラゴンの力を目覚めさせ、超能力への依存を捨て去った。”

眠れるドラゴンの力を目覚めさせた、とだけ聞くと大層な設定ですが、ナッシーです。

ココナッツに顔、そしてドラゴン?

さて、このように突然ドラゴンタイプがついたのはやや謎ではあります。
しかし、このポケモンのデザインを辿っていくと関連性を見出すことはできるようです。

ヤシの木と一口に言っても色々な種類のものがあり、その一種がココヤシです。
ココナッツのつく木ですね。

この名前は、16-17世紀、大航海時代のころにスペインやポルトガルの探検家によって名付けられたそうです。

「ココ」とは、ポルトガル発祥の伝承上の怪物です。

ココは奇妙な顔や頭を特徴とする怪物で、ココナッツの下部にある3つのくぼみが人の顔に見えたためにこう名付けられたとされています。

この、ヤシの実(ココナッツ)に顔、というところがナッシーのデザインの根底にはありそうです。

なお、点が三つあると顔に見えることをシミュラクラ現象というそうです。
この現象に近い、目が点の適当な顔はアローラナッシーの尻尾にあります。

ココの伝承は多くのヒスパニック地域に伝わっており、その姿には諸説あります。

英語ではGhostと形容されたり、Boogeymanと言われたりと、どちらかというと「お化け」のイメージが強いことも多いです。
これが原種のエスパー要素でしょうか。

一方で、Cocoや女性形のCocaをドラゴンとする地域もあるようで、それを考慮すればココヤシとドラゴンの関連を見出すこともできそうです。


名前の由来

Exsequor “ラテン語:集合する” + Egg “卵” と思われます。
exsequorが英語へ派生してできた、executor “遂行者” が発音は近いです。

遥か過去まで遡る由来

executor に egg を押し込んだ素敵なネーミングなのですが、英語で解釈すると設定との関連性が見出しにくいです。

execute は「実行する」という意味がありますが、「処刑する」という意味でも使われます。

語源は、最初に紹介したラテン語の exsequor です。
ex- “外に” sequor “ついていく” と、さらに遡れます。

「(最期まで)ついて行く」から派生したのか、「(ついて行って入念に)調査する/起訴する」、そして「罰する」と多岐にわたる意味があります。
「この世の外までついて行くような仲間を作る」と考えると重い単語です。

英語には派生した意味が主となって取り入れられたということでしょう。

execute “実行する” は .exe という拡張子にも見られますね。
execution “実行” という派生語の短縮系だそうです。

execute が特別に「処刑」を意味するようになったのは15世紀ごろらしいです。
名詞化した execution “実行/処刑” にさらに -er がつくという怪しい派生をした、executioner “処刑人” という別の行為者名詞もあります。

語源を遡った sequor も、sequence “順序” や consequence “一連の出来事と一緒にやってくる→結果” などに生きています。
シークエンス/シーケンスは、こちらも技術系に馴染みの単語ではないでしょうか。

このように広い範囲に意味が拡大している単語なので、複数の頭が集まっているナッシーのデザインに関わる意味にたどり着くのも一苦労です。

この英語名をつけた人にはラテン語の素養があり、そこから名前を思いついたと考えると驚異的です。


このポケモンにはひたすら感心させられてばかりです。

ラテン語まで遡る名前に留まらず、広告効果の高さも持ち合わせています。
以前と何一つ変わらない、姿のインパクトという一点で二度も絶大な宣伝効果をあげていることには感服しました。

それなのに、「ナッシーというポケモンがすごい」という意見には共感を得られないのが悲しいです。

それでは、来週もまたよろしくお願いします。

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