Pokemon of the Week 21: Conkeldurr

Conkeldurrの名前の由来・設定考察

毎週1匹のポケモンの英語名と設定を考察・解説するPokemon of the Week、
第21回はかつて対戦環境の中心にいたこのポケモンです。

Conkeldurr 
“It is thought that Conkeldurr taught humans how to make concrete more than 2,000 years ago.”

翻訳・解説は “続きを読む” から!




概要

第五世代、ブラック・ホワイトで登場したポケモン、ローブシン。
フェアリーのいなかった当時では、優秀な能力とタイプにそれと噛み合う技、3種全てが採用に値する特性をもってバトルにおいてもトップのポケモンでした。

強力なフェアリーの跋扈する現在の環境は向かい風なものの、それでもなお十分な力を持ったポケモンだと思っています。

ちなみに、気づけば21回もやっているこのPokemon of the Week、格闘ポケモンも第五世代のポケモンも初登場だったりします。


名前の由来

英語名の由来

Concrete “コンクリート” + Elder “年長者” と思われます。
コンクリートの柱を持った姿とよく噛み合っていますね。

concrete は物質のコンクリートはもちろん、「具体的な」という意味の形容詞としても使われる単語です。
というより、こちらがもともとあった意味で、物質の方が後付けです。

対義語としてabstract “抽象的な” があります。
こちらも名詞としても使える単語で、論文などについている「アブストラクト」を意味します。
名詞として見ると全く違った意味ですが、形容詞の意味は英語で議論をするときにも使う対義語として重要です。

elder は-erのつく形や意味からも推測できますが、もともとは比較級として使われていたそうです。
しかし、一般的な意味はold / olderの方に奪われ、比較級のみが残りより限定的な意味を持つ形容詞になっているようです。

良くも悪くも中立的なoldに対して、「年配の」のような尊敬の意味が含まれているのがelderになります。

ちなみに、かつては比較級だった形容詞として、他にはnear などがあります。
現在ではこれ自体をさらに比較級にすることができ、そんな意識はないですが、発音で考えると確かに比較の名残がありますね。

名前の由来として有力なのが以上の2単語ですが、調べてみると他にも含まれている可能性のある単語があるそうです。
conkという単語です。

conkは俗な言葉で「頭をぶん殴る」(なんと限定的…)という動詞や、「鼻」という名詞らしいです。

格闘タイプ要素がここまでだと足りないので、「殴る」は意味として確かに含まれそうですし、特徴的な赤鼻のデザインとも合致します。
何より、スペルが concrete の conc- ではなく conk- で始まっているので、かなり有力だと思っています。

日本語名の由来

しばしば「武神」なんて略称で表されるローブシンです。
日本語名は、漢字で「老武神」と書く、そのままな気もしてしまいます。

しかし、それだけではないようです。

先ほどの英語版の名前を見ると、このようになっています。
conk + concrete + elder
殴る/鼻 + コンクリート + 年長

日本語名、「老武神」では、「コンクリート」、ひいてはこの進化系の重要モチーフである大工が回収できていませんね。

ということで、この日本語名にはもう一つの要素、「普請」が含まれているようです。

「普請」は元々は仏教で、位に関係なく全ての僧が作業に従事することを意味するらしいです。
その作業の一環として建築があったために転じて、現在は「建造物の建築や修理」の意味になっているとのこと。

お恥ずかしい話、私はこの日本語を知らず、この記事を書くにあたって初めて知りました。
外国語も重要ですが、母語たる日本語の語彙も大切にしていかなければ、と再認識した次第です。

日本語名、英語名共に、モチーフの全てを自然な形で回収している、秀逸なネーミングです。


図鑑説明と設定

“2,000年以上前、ローブシンが人類にコンクリートの作り方を教えたと考えられている。”

It is thought – から始まる文ですね。
thoughtの代わりにbelievedだったりassumedなどのバリエーションもある、一般的に持たれている考えを紹介する書き方です。

ペーパーにこういう表現を参考文献なしに書くとそれはもう怒られますが、自分の考えと対比させる形で一般論を紹介するのに便利です。

how to – は「(to以下の)やり方」ですね。
外国製品の説明書で良く見ると思います。

余談ですが、デスノートの使い方も英語で書かれているので、一番上の見出しがHow To Use It です。
普通はitを取らず、How To Use Death Noteと書くか単にHow To Useだけ書くと思います。

コンクリートの歴史

さて、この説明の内容で気になるのは、2,000年前にコンクリートの作り方を教えた、という点です。

コンクリートというと近代技術な気がして、2,000年前という数字はなかなかイメージできないですが…

古代ローマの時代から、コンクリート自体は存在していたそうです。
その歴史は古いものでは紀元前9,000年(!)にまで遡るという説もあるようです。

そもそもコンクリートとは、というところから見ていくと、石灰などを水で固める、というものらしいので、それならば歴史が古いのも納得です。

現代のようなコンクリートは産業革命の時代になってからの発明だそうです。
レンガや石造りの建物が多かったヨーロッパでも次第にコンクリートが使われるようになり、そのために近現代のもの、というイメージになっていたのかもしれません。

あるいは、日本では幕末がはじめ、ということや、カタカナ表記=欧州の先進技術、という思い込みがあるのかもしれません。

思い返してみれば、旧約聖書の創世記11章、バベルの塔の建設にもアスファルトを使っていたので、確かにセメントの歴史は古いようです。

2,000年前では、逆に技術の獲得が遅すぎるくらいかもしれませんね。


さて、今回は、今まで扱うチャンスのなかった第五世代・格闘ポケモンとしてローブシンを扱いました。

日本語然り、歴史然り、よく見てみると気にしたことのない、知らないことというのはたくさん見つかるものですね。

日々、学び続けなくてはと思います。

それでは、来週もまたよろしくお願いします。

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