Pokemon of the Week 17: Swablu

Swabluの名前の由来・図鑑解説

毎週一匹のポケモンの英語名と図鑑説明を解説するPokemon of the Week、
第17回は最近、路上で大量に見かけるこのポケモン。

Swablu 
“SWABLU loves to make things clean. If it spots something dirty, it will wipe and polish it with its cottony wings. If its wings become dirty, this POKéMON finds a stream and showers itself.”

翻訳・解説は “続きを読む” から!




概要

日本語名はチルットです。
最近、Pokemon GOにも追加された第三世代のポケモンですね。

綿とも雲とも取れる、大層飛ぶのに無理がありそうな翼が特徴です。
謎の力で浮いているポケモンなど枚挙に遑がないので、今更指摘することでもないのかもしれませんが。

…アメ400個って多すぎませんか?


英語版の図鑑説明の翻訳

“チルットは物を綺麗にするのを好む。何か汚れた物を見つけると、その綿のような翼で拭ったり磨いたりする。翼が汚れると、このポケモンは小川を見つけて水浴びをする。”

ハタキとかモップの鳥ですね。
汚れを許せないというのは、野生で行きていくのに苦労しそうな生態です。

一家に一匹置いておくとエサ代だけで勝手に掃除してくれて助かりそうです。
生きているルンバですね。しかも飛んでいるので高所の掃除もできる高性能。

語れるような構文があまりないのですが、ポイントはmake things cleanのところでしょうか。

Makeの核となる意味としては “作る” ではなく、 “変質させる”が近いです。
一般的な「作る」もある材料を組み立てたり形を変えたりする動作ということです。

「(目的語)を(形容詞)の状態に変化させる」というニュアンスになります。
所謂「使役のmake」も、「(動詞)するように(それをしていない状態から)変化させる」ということで、強制的な意味を含みます。

対して、変化ではなく何もないところから作り出すという意味ではcreateがよく使われます。
こちらは、本来は神の創造にしか使われなかった単語ということです。


名前の由来

Swab + Blue の組み合わせと考えられます。

Swabはよくcotton swab “綿棒”という組み合わせで使われる単語です。
単体でも掃除用具という意味があるようですが、一般的なのはcottonと組み合わせる形かと。

埃を取るような用具もswabで引っかかりました。
図鑑説明を見ると、掃除用のブラシ?ハタキ?(ふわふわしたやつ)が近いのかもしれません。

Blueについては見た目通りと言えば見た目通りです。
しかし、それだけでなく、「青い鳥」の要素を含んだポケモンであると言えます。

幸せの青い鳥

「青い鳥」、原題:L’Oiseau Bleu (フランス語)は、モーリス・メーテルリンクによる劇です。
子供向けに再編された物も多いですね。

ご存知の方も多いと思いますが、簡単なあらすじを。

クリスマスイブの夜です。
あるところに住む貧しい兄妹のところに、突然老婆がやってきます。
病気の娘のために幸せの青い鳥を探してほしい、と老婆は2人に頼みます。

老婆は、小さなダイヤの付いた帽子を2人に渡します。
そのダイヤの力を使うと、あらゆるものの精霊と話すことができ、動物とも言葉が通じるようになります。

兄妹は、亡くなったおじいさんやおばあさんのいる思い出の国や、病気や争いの閉じ込められた扉のある夜の精の住処、人を良く思わない樹の精の住む森、贅を尽くす者たちの墓場と、世界を渡っていきます。
しかし、せっかく青い鳥を捕まえても、その世界を出ると色が変わってしまったり、死んでしまいます。

次に、2人はたくさんの「幸せ」と出会います。
そこで「母の愛」が最高のもの、と教えられ、母の姿をとった「愛」との別れを惜しみながらも次の世界に旅立ちます。

次の世界は未来の国です。
これから生まれてくる予定の子供達が2人にそれぞれの抱える運命を語ります。
この世界からも、青い鳥を連れ帰ることはできませんでした。

2人が目を覚ますと、そこは翌日のクリスマスの朝です。
結局、青い鳥を連れてくることができなかったことを悔やむ兄妹ですが、気づくと家で買っていたハトの籠の中に青い羽を見つけます。

その青い鳥を老婆に渡すと、老婆の娘の病気はすっかり治ってしまいます。
ところが、その鳥にどんな餌を与えるかと争っているうちに、青い鳥は逃げて飛び去ってしまいます。

以上が「青い鳥」のあらすじになります。
童話版はかなり端折られていて、重要な描写も省かれているとのことなので、ぜひ原作の戯曲を読みたいものです。

多くの童話では青い鳥を見つけたところでストーリーは終わりですが、原作では飛び去ってしまうのですね。
童話としての寓意に止まらず、様々な考察のできるストーリーということです。

この話に登場する兄妹の名前がチルチルとミチルで、日本語版の名前はこちらからきているのでしょう。
設定上にはあまり共通点が見られませんが、元ネタの一つとして見るのが妥当と思われます。


Pokemon GOをやっていてチルットを見飽きてきたので、新しい見方を取り入れるべく今回の記事として扱いました。

飛んでいるポケモンが大量に湧くとボールを外し続けてすぐ足りなくなりますよね!
私が下手すぎるのかもしれないですけど!

まだまだ寒いですが、色違いのチルットが出現するらしいので、幸せの青い鳥、もとい黄色いチルットを求めて歩き回りたいと思います。

それでは、来週もまたよろしくお願いします。

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