Pokemon of the Week 24: Slugma

Slugmaの名前の由来・設定考察

毎週1匹のポケモンの英語名と設定を考察・解説するPokemon of the Week、
今週はタマゴ孵化のミッションに活躍のこのポケモン。

Slugma 
“It is a species of POKéMON that lives in volcanic areas. If its body cools, its skin hardens and immobilizes it. To avoid that, it sleeps near magma.”

翻訳・解説は “続きを読む” から!




概要

第二世代、金銀で初登場したマグマッグです。

進化後は固有タイプを持ちながらも、貧相な能力値と弱点が災いして対戦ではパッとしないポケモンです。

しかし、その主戦場は厳選の場面。
エメラルド以来、通常特性両方が孵化歩数減少効果を持ち、適当に捕まえたものでも仕事をするので多くのタマゴを見守って来ました。

第五世代で空を飛べる孵化係が登場して一時立場を奪われましたが、秘伝技廃止によって復権のチャンスを得ています。

地味に、登場作品が多いことでも有名です。
BW1と無印サンムーン以外の全ての作品で、ソフト一本での入手が可能です。


図鑑説明と設定

“マグマッグは火山地帯に生息するポケモンの一種である。体が冷えると、皮膚が固くなって動けなくなってしまう。それを避けるため、マグマの近くで眠る。”

割と平易な構文ですね。
Volcano “火山” がRPG頻出単語、avoid “避ける” が不定詞を取らず名詞(動名詞を含む)しか取らないのが注意点かもしれません。

マグマ ≠ 溶岩?

中学校の理科でも、細かいところまで教わると紹介されると思います。
厳密には、マグマと溶岩は区別されるものとのことです。

特に物質的に何が違うという訳ではないですが、地中にあるのがマグマ、地表に出たのが溶岩です。

この区別は英語にもあり、「溶岩」に当たる単語は lava になります。

Steve tried to swim in the lava.
“Steveは溶岩遊泳を試みた” (全ロス) でおなじみです。

学術的なものなので、区別を覚えておく必要があるのはそれこそ受験生ぐらいかと思います。参考までに。

矛盾する設定

さて、sleeps near magma、上記を踏まえると “地中深くのマグマ付近で眠る” ということになるマグマッグです。

しかし、ここには疑問があります。

金版の説明を見ると、It NEVER sleeps、「絶対眠らない」の記述があります。
明らかな矛盾です。
同様の記述(同じ図鑑説明文)がLGとHGにも登場します。

好意的に捉えるならば、研究が進んだということかもしれません。

(地表で)寝ている姿は全く観察されなかった (ウツギ, 1999)

地中の調査ではマグマ付近で寝ている姿が見られた (オダマキ, 2004)

LGとHGはリメイク版で時系列が怪しいです。
それらをパラレルとして除外すると、上のように言えるのではないかと思います。

ポケモン研究も日進月歩なのですね(?)


名前の由来

Slug “ナメクジ” + Magma “マグマ” と考えられます。

日本語版も、slugの後半部分がmagmaの後について構成されていると思われます。

音とイメージ

言語学の議論の一つとして、「言語の恣意性(ランダム性)」というものがあります。

これは、一つのものが各言語においてどう命名されるかはランダムである、という議論です。

それゆえに、同じものが「ウサギ」「rabbit」「conejo」「lapin」「兔子」と色々な命名をされうる、ということです。

しかし、それに対して、命名は全くのランダムではなく、音の持つイメージが影響するとの議論もあります。

その例の一つが、slugなどの/sl-/の音です。
この音には、「滑らかさ」のイメージがあると言われています。

例えば、slope, slow, slither, slimなどです。
日本語の擬態語で言うと特にこれが顕著で、「するする」と言えば滑らかな動きと思われるのではないでしょうか。

議論の尽きない分野ではありますが、発音のイメージから意味を推測したりするのは学習者にとっても効果的なことではないかと思います。
頭の片隅にあるといつか役に立つかもしれません。

ちなみに、この「音の象徴性(Sound Symbolism)」について、ポケモンプレイヤー必見の論文がありますので、紹介させてください。

簡単に言うと、濁点のつく音や、音数の多いポケモンほど大きく、強いとする論文です。(専門外の方にわかりやすい説明のため、不正確性はご容赦ください)
Kawahara, S., Noto, N. & Kumagai, G. (2017). Sound (Symbolic) Patterns in Pokemon Names: Focusing on Voiced Obstruents and Mora Counts.

日本語での概説がこちらになります。


グローバルミッションでのタマゴ孵化、イースターイベント、コミュニティデイの孵化歩数減少など、何かとタマゴが注目されることの多い時期です。

秘伝技のなくなった今、ウルガモスからマグマッグに原点回帰してみてはいかがでしょうか。

マグマッグの色違いも、経験値をたくさんくれそうで綺麗ですよ。

それでは、来週もまたよろしくお願いします。

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